フィットネス

HIITの脂肪燃焼効果は有酸素運動よりもすごい?山本義徳先生が解説!

たったの数分で終わるトレーニングで、ジョギングなどの普通の有酸素運動運動よりも効果が得られるという、HIITをご存知ですか?正しく行えば、短時間のトレーニングで筋肉量をキープしながら効果的に体脂肪の減少が期待できます。

山本義徳先生がオススメする、効果的なHIITの行い方をご紹介します。

HIITとは

HIITとは、いわゆる高強度インターバルトレーニングと言われるトレーニング方法です。High Intensity Interval Trainingの略称で、読み方はヒート、またはヒットです。ちなみに山本義徳先生はヒートと呼んでいます。

HIITは、20秒間の全力運動を10秒の休憩を挟みながら複数セット行います。

この方法で行われるHIITは、タバタプロトコル(タバタ式トレーニング)とも呼ばれています。これは立命館大学の田畑泉教授がスポーツ選手を対象に行なった研究を基にした論文で、心肺機能を高めて競技力を上げるためのトレーニングとして紹介されたものです。

そしてタバタプロトコルは心肺機能の強化だけではなく、ダイエットにも効果的であると、海外のトレーニング愛好家や専門家たちから注目されるようになります。そのようなきっかけから、一般的にも人気が広まったという経緯があります。

参考:田畑泉研究室 立命館大学スポーツ健康科学部

HIITの効果

HIITを行うと、たった数分の短いトレーニング時間で、高い脂肪燃焼効果を期待できます。なぜなら、HIITのような強度の高い運動を行うとEPOCの効果により、終わった後もエネルギー消費の高い時間が長く続くからです。

強度の高い運動の後に、身体を回復させるためには多くのエネルギーを要します。HIITのような全力を出し切るトレーニングは高いEPOCの効果を見込めるのです。

EPOCとは?

EPOCとは、運動後の酸素消費量の増加のことを指します。運動後は体内のエネルギーの再合成や疲労物質の除去のために、酸素を多く取り込むことで、エネルギー消費の高くなる時間が24〜36時間ほど続きます。

有酸素運動との違い

短時間で全力を出し切るHIITは無酸素運動に分類されます。脂肪を落としたい場合の運動として一般的な有酸素運動とはどのような違いがあるのでしょうか?実は筋肉量を維持したい人にとって、有酸素運動は必ずしもメリットばかりではありません。

有酸素運動はUCPが減る

有酸素運動を行いすぎることによってUCPが減るため、身体が多くのカロリーを消費することを防ごうとします。

UCPとは、細胞のミトコンドリアの中に存在する、身体の熱産生を担うタンパク質のことです。同じように細胞内のミトコンドリアで作られる物質にATPがあります。
このATPとは筋肉の収縮などに使われるエネルギーとなる物質で、主に体脂肪が分解されて作られます。

実は、分解されてミトコンドリアに運ばれた体脂肪全てがATPとなるわけではありません。一部はUCPの働きで、ATPにはならずに熱となって逃げていきます。身体がエネルギーを生み出す時には「無駄」が発生するのです。

しかし有酸素運動をやりすぎてしまうと、身体がUCPを減らすことによって、この「無駄」を無くそうとします。そうすることで少ない消費カロリーでエネルギーを生み出せるからです。

つまり、有酸素運動のやりすぎがUCPの減少をまねき、エネルギーを生み出す際の無駄を減らしてしまうことによって、代謝を落ちる原因となるわけです。それに対してHIITは、UCPが減り代謝が下がるということはありません。

有酸素運動は遅筋線維が増える

有酸素運動は主に持久力系の筋肉が働くので、速筋線維が遅筋線維に変わりやすくなります。速筋線維が多い方が力を発揮でき、筋肉量を増やしやすいため、これではトレーニング効果が落ちてしまうということになります。

筋肉量が増えないと代謝が上がることもないため、運動をしているのに脂肪が落ちないという結果に。

それに対してHIITは持久力系を使う運動ではないので、速筋線維の遅筋化が起こりにくくなります。

山本先生オススメHIITのやり方

タバタプロトコルと同じ方法で行うHIITは強度が高いため、普通の人ではまず難しいでしょう。山本先生が勧めているいるのは、タバタプロトコルをアレンジした次の方法です。

20秒全力運動 → 20秒休憩

このやり方であれば、HIITに慣れていない人でもなんとか6〜7セット行えるはずです。
基本的にはどのようなエクササイズを選んでも問題ありませんが、ダッシュ・ジャンピングスクワット・バーピーなどの全身を動かす運動を行うのが理想です。

ダッシュやバーピーなどの全身運動を、できるだけ速い動きで20秒間行います。その後、足踏みや軽いジョギングを行いながら、20秒間の休息をとります。

これを1セットと数えて、最初はこれを6セットほどやってみましょう。体力的に慣れてきたら徐々にセット数を増やして、最終的には10セットほど行えるでしょう。

HIITを行うタイミングは?

通常のウエイトトレーニングとHIITを組み合わせるのであれば、先にHIITを行うようにしましょう。

HIITを行った後に10分ほど休息とり、身体を少し回復させてからウエイトトレーニングを行うことで、アドレナリンの高いやる気のある状態でトレーニングをすることができます。

そして、先にHIITを行うことでEPOCの効果がある状態でトレーニングをすることができます。そのため消費カロリーの増加が期待できます。

HIITをいっしょにやってみよう!

この動画では、HIITをバーピーで実際に行なっています。無理のない範囲で、ぜひ動画に合わせて一緒にに挑戦してみてください。

山本先生とアシスタントモデルが、過酷なHIITに挑戦します。

バーピーチャレンジ開始!

1セット目と2セット目は比較的順調にバーピーをこなしているように見えます。
しかし、3セット目から疲れが見え始めます。

3セット目終了後

モデル「まだやりますか?!」

山本先生「皆さん、まだ行けますか!?では4セット目!!」

4セット目終了後

山本先生「今日はこの辺にしておいてあげましょう」

山本先生「4セット終了後、即座に感想をきいてみましょう。いかがでしたか?」

モデル「・・・」

4セットを終えた直後は、息切れを起こし喋ることができなくなってしまいました。これは決して大げさではなく、HIITはとても体力を使います。自信のない方はまず軽い有酸素運動から始めて、運動に慣れてから行うようにしてください。

まとめ

20秒の全力での運動を短い休息は挟みながら行うHIITで、高い脂肪燃焼効果を期待できます。HIITには有酸素運動を行うことによるデメリットが少なく、しかも短時間で行えるという特長があります。筋肉量を減らすことなく、体脂肪を燃えやすい状態にしたい人はぜひお試しください。

記事監修者 情報

山本 義徳(やまもと よしのり)

静岡県出身の日本のボディビルダー、トレーニング指導者。
プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。
2019年4月から投稿を始めたYouTubeチャンネル『山本義徳【筋トレプログラム】』を開設。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)(下)

【SNS】
twitter▶︎https://twitter.com/Yoshinori_TV
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