フィットネス

たんぱく質のつくりはじめに必要なメチオニンの重要性とその効果とは

「メチオニン」はたんぱく質のつくりはじめに必要な必須アミノ酸の一つであり、他のアミノ酸を率いる「リーダー的存在」でもあります。

今回はメチオニンがもたらす効果と、効率よく摂取する方法についてご紹介します。

メチオニンとは?

メチオニンは、9種類ある必須アミノ酸の一種です。
必須アミノ酸は体内でつくることができないため 、食事などから積極的に摂る必要があります。

メチオニンはシステインと同じように「硫黄」を含むため、別名「含硫アミノ酸」とも呼ばれ、体内でシステインになるほか、カルニチンやタウリンを合成するためにも必要な成分となっています。

メチオニンは肝臓にとって重要な栄養素

メチオニンは「抗脂肪肝栄養素」であり、肝臓の脂肪蓄積による脂肪肝などの予防が期待できるアミノ酸です。

また、アセトアミノフェン中毒(アセトアミノフェンを含む製品を複数服用することにより起こる嘔吐や腹痛など)による肝障害の予防に役立つと言われています。

メチオニンの重要な機能は「メチル化」

メチオニンのもっとも重要な機能は「メチル化」です。

「メチル化」とは様々な物質にメチル基を提供することで、アミノ酸やDNA・RNAなどをメチル化することは、体内の代謝において非常に重要な役割を果たしています。

はじめに必要なアミノ酸

メチオニンは「合成開始アミノ酸」といわれ、たんぱく質をつくる際、はじめに必要となる必須アミノ酸です。
メチオニンがアミノ酸の配列の先頭に立ち、その配列の仕方によって爪や髪などの材料に変わります。

メチオニンの効果

メチオニンは、内臓や筋肉・骨・脳など体にとって必要なたんぱく質をつくる役割の他に、脂肪からのエネルギー代謝のサポートなどの役割を担っています。

それでは、メチオニンの主な効果を4つ説明します。

脂肪からのエネルギー代謝のサポート

メチオニンは、カルニチンの原料となります。
カルニチンとは脂肪を燃焼するミトコンドリアへ脂肪酸を運び、効率よくエネルギーに変えるサポートをしてくれるもので、不足すると内臓脂肪など脂肪の蓄積の原因となる場合もあります。

コレステロール分解

メチオニンはタウリンに変換され、コレステロール分解を促進します。
タウリンは動脈硬化の予防が期待できる可能性があるとして、現在注目されている成分です。

ヒスタミンの血中濃度を下げる

ヒスタミンとは、末梢では主に肥満細胞にあり、刺激に応じて放出されアレルギー反応に関与しています。
メチオニンはヒスタミンの血中濃度を下げる効果が期待できます。

肝機能サポート

肝臓内に入った毒素や老廃物を排除し、代謝を促進させる働きがあります。
また、アルコールや脂肪の摂り過ぎなどから肝機能をサポートすることが期待できます。

アルコール過剰摂取はNG

メチオニンは、アルコールを過剰に摂取すると肝臓に入ってきた毒素や老廃物を排除しようとしたり、血中コレステロール値をコントロールしようとしたりして大量に消費されてしまうことがあります。

メチオニンが不足すると……?

肝機能が衰え血中コレステロール値が上昇し、その結果、コンディションが乱れる可能性があります。
たんぱく質の合成にも影響を及ぼし、筋力低下につながる恐れもあります。

メチオニンはシステインやタウリンをつくる

メチオニンは内臓や筋肉へ働きかけるだけでなく、システインやタウリンをつくり出すサポートをしています。

システインの働き

メラニン色素の生成を抑制することから、美容や美白サプリメントに含まれていることがあります。
また、システインは毛髪や体毛にも含まれています。
髪に含まれているメチオニンから合成されますが、メチオニンは体内でつくることができないため、食事などから摂取しないと結果的に髪の不健康につながります。

タウリンの働き

消化器内でコレステロールの吸収を抑える働きをします。
心臓や肺・脳・骨髄など、生命維持に重要な臓器に広く含まれている成分です。
母乳の中にも多く含まれ、乳児の発達にも欠かせないものといわれています。

メチオニンを効率よく摂取するためには

メチオニンは、食生活によっては不足してしまうことがあります。
効率よく摂取するためには、魚介・肉類・(一部の)野菜・乳製品などを意識的に食べることが大切です。

多く含まれている食品

肉・魚類

かつお・マグロ・鶏むね肉・牛肉 など

乳製品

牛乳・無調整豆乳・チェダーチーズ など

野菜

ホウレンソウ・グリーンピース など

その他

煮干し・鰹節・わかめ など

メチオニンの適切な摂取量は?

1日の必要摂取量の目安は体重1kgあたり15mgです。

体重60kgの方であれば、900mgのメチオニンが必要となります。
ちなみに、かつお100gには790mgのメチオニンが、鶏むね肉100gには640mgのメチオニンが含まれています。

まとめ

メチオニンは筋力強化などに影響するたんぱく質をつくる上で必要なことはもちろん、生命維持にも欠かせない重要な栄養素です。
筋トレを継続的に行っている人は、意識して摂り入れてください。

一方、アルコールの過剰摂取はメチオニンの大量消費につながりますので、適量をキープしましょう。

【参考サイト】
・一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数30万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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山本義徳 筋トレ大学

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