アミノ酸

アルギニンの理想的な摂取タイミングとは?効果が出るまでの時間

アルギニンは血管拡張作用による運動パフォーマンスの向上が期待できるだけではなく、成長ホルモンの分泌を促進させる・身体のコンディションを整えるといった働きもあります。

スポーツをする人に役立つ働きがたくさんあるため、トレーニング前後にアルギニンを摂取する人も少なくありません。

しかし、アルギニンを摂取してから効果が現れるまでには一定の時間がかかり、摂取するタイミングを誤るとアルギニンの効果が十分に得られません。

そこで今回は、アルギニンの効果をしっかりと得られるように、アルギニンの理想的な摂取タイミングと摂取する際の注意点を解説します。

アルギニンの理想的な摂取タイミング

トレーニング前にアルギニンを摂取すると、運動パフォーマンスの向上や持続力・集中力アップにもつながります。

アルギニンの効果をしっかりと得たい場合は、アルギニンを摂取してから効果が出るまでにかかる時間を知り、ベストなタイミングでアルギニンを摂取する事が大切です。

ここでは、アルギニンを摂取する理想的な摂取タイミングを詳しく解説します。

運動の1時間前

血中のアルギニン濃度が十分に高まるのはアルギニン摂取後、30~1時間です。2時間後に血中濃度は約半分にまで減り、4時間後には元の数値に戻ります。

血中のアルギニン濃度が最大になるとすぐに血流が増加するわけではなく、アルギニン摂取によって血流が増加するには1時間程度かかるといわれています。

そのため、アルギニンを摂取する理想的なタイミングは「運動の1時間前」です。このタイミングで運動すると、アルギニン効果によって、持久力や集中力が高まる・高強度運動のパフォーマンスをアップさせるなどの効果が得やすくなります。

運動後

トレーニング前にアルギニンを摂取すると、持続力や集中力の向上・運動パフォーマンスの向上などの効果が期待できますが、アルギニンは運動後に摂取するのもオススメです。

アルギニンには疲労の原因物質になるアンモニアを除去する働きがあり、疲労した身体のコンディションを整える効果があるためです。

アルギニンには免疫力を高める働きがあると考えられています。運動後に摂取して身体のコンディションを素早く整えれば、より健康的な毎日を過ごせるでしょう。

就寝前

アルギニンには、筋肉の合成をサポートする成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。就寝前の空腹時にアルギニンを摂取すれば成長ホルモンの分泌が促進され、トレーニングの効果をより高めてくれるでしょう。

そのほか、成長ホルモンには骨の成長促進・代謝アップ・脂肪の分解・疲労した細胞の修復や再生・毛髪の発育などさまざまな働きがあり、健康維持に欠かせないホルモンです。

そんな成長ホルモンの分泌を促してくれる頼もしい栄養素が、アルギニンです。若々しい身体作りや美容効果を目的とする場合は、就寝前の摂取が理想的です。

効果に合わせたタイミングで摂取する事が大切

アルギニンにはさまざまな効果があるため、目的に合ったタイミングで摂取する事が大切です。

  • 運動パフォーマンスを向上させたい場合は「トレーニング前」
  • 身体が疲れた時や、コンディションを整えたい場合は「トレーニング後」
  • 成長ホルモンの分泌を促進させて美容や健康維持につなげるなら「就寝前」

このように、目的に合わせて賢くアルギニンを摂取すれば、アルギニンの効果をより効率良く得られます。

筋肥大効果を得たい場合は、プロテインやEAAと併用するとさらに効果を上げることが可能になります。

山本義徳先生が完全監修した『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、たんぱく質90%以上の本格的なプロテインです。5つのフレーバーがあるので、飽きずに美味しく飲むことができます。

また、製造過程でホエイから炭水化物・脂肪・乳糖・乳脂・灰分・乳糖をほとんど取除いているのも特長。牛乳を飲むとお腹を下しやすくなるという人でも安心して飲めます。

 

また『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』もオススメです。筋肉の合成に欠かせない栄養素BCAAを含む9種の必須アミノ酸が贅沢に配合されている、山本義徳先生完全監修のサプリメントです。

プロテインと必須アミノ酸をワークアウトドリンクとして摂取すれば血中アミノ酸濃度が高まり、効率のいいバルクアップを目指せます。

アルギニンを摂取する際の注意点

アルギニンはナッツ類・海藻類などの食品に多く含まれていますが、食品からの摂取では塩分・脂質なども同時に摂取してしまうため、サプリメントからの摂取がオススメです。

ここでは、サプリメントでアルギニンを摂取する場合の注意点を解説します。

アルギニンは摂りすぎると消化機能に影響が出る事も

食品からアルギニンを摂取する場合、過剰摂取にはほとんどなりません。しかし、サプリメント利用による過剰摂取には注意が必要です。

アルギニンはアルカリ性が強い栄養素のため、過剰に摂取すると消化器官に影響を及ぼし、腹痛・下痢などの症状を引起こす可能性があります。

空腹時に摂取すると吸収率が高まり、腹痛・下痢の症状が生じやすくなるともいわれています。アルギニンのサプリメントを摂取する際はメーカー指定の量を守り、空腹時は避けるようにしましょう。

成長期の子どもがアルギニンのサプリメントを過剰摂取した場合に「巨人症になる可能性がある」と指摘する専門家もいます。

巨人症とは成長ホルモンが過剰に作られ、極端な発育をまねく状態をいいます。長管骨(手足にある細長い形状の比較的大きな骨のこと)が急スピードで伸びるため、年齢に相応しないほどに身長が高くなります。巨人症の子どもの中には「思春期の遅れ」「性器の発育不良」などが見られるケースも少なくありません。

子どもにアルギニンサプリメントを摂取させる場合は、使用量に気をつけてください。

摂りすぎると内臓機能に負担がかかるため注意が必要

アルギニンを過剰摂取すると、アルギニンを分解するために肝臓機能・腎臓機能に負担がかかりやすくなります。

肝臓機能は食事から摂取した栄養素をエネルギーに変えたり、アンモニア・アルコールなどの有害物質を分解したりする働きがあります。それだけではなく、脳に必要なエネルギーを貯蔵したりコレステロール値を整えたりする働きもあります。

アルギニンの過剰摂取によって肝臓機能が低下すれば、これらの働きが弱まり、疲労蓄積・食欲低下などのさまざまな身体不調が現れやすくなるでしょう。

腎臓機能が低下すると老廃物や身体に溜まった余分な水分が排出されにくくなり、手足・顔などがむくみやすくなります。場合によっては血尿が生じるため、サプリメントによるアルギニンの過剰摂取には気をつけましょう。

まとめ

アルギニンには成長ホルモンの分泌促進・免疫力アップ・身体のコンディションを整えるなどのさまざまな効果があり、特に筋肉のためには欠かせない栄養素です。

アルギニンの摂取後、効果が出るのは約1時間です。トレーニングの効率を上げたい場合は、トレーニングの1時間前にアルギニンを摂取するといいでしょう。

運動の疲れを癒したい場合はトレーニング後、美容や健康のために役立てたい場合は就寝前に摂取するなど、目的に合わせて摂取するタイミングを決める事が大切です。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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