ケトジェニック中でも筋トレ効果を高める方法

世の中には「ケトジェニック中はバルクアップできない」という主張があります。これは、ケトジェニックダイエットで糖質を制限すると、筋肉の合成を助けるインスリンの分泌が抑えられるためです。

では本当に、ケトジェニック中はバルクアップできないのでしょうか。
今回はそんな疑問を解決し、バルクアップのためケトジェニック中に摂取したい栄養についても紹介します。 ケトジェニックに興味がある人はぜひ参考にしてください

ケトジェニック中はバルクアップできない？

ケトジェニック中は、バルクアップできないとよくいわれます。その理由としておもにあげられるのは、インスリンの存在です。

ケトジェニックでは、糖質摂取がほぼゼロになるので、食後でも血糖値があまり上がりません。血糖値が上がらないという事は、それを下げるホルモンであるインスリンの分泌も大きく減少します。

インスリンは、血糖値を下げる以外にも、筋肉の合成を促す働きがあります。インスリンの分泌が減るケトジェニックでは、この働きが期待できず、バルクアップは難しいといわれているのです。

しかし、筋肉の合成を促進する成分はインスリンだけではありません。そのほかの成分によって十分代替できます。また、それを利用してバルクアップする事も可能と考えられています。
次の章で、その成分を詳しく見ていきましょう。

ロイシンは筋合成を高める！EAAやBCAAを飲もう

インスリンに代わる物質として、ロイシンがあります。ロイシンは必須アミノ酸の1つで、インスリン同様に筋肉の合成を高める効果を持っています。

ケトジェニック中でもEAAやBCAAなどロイシンが含まれるサプリメントを摂取する事によって、バルクアップのサポートが可能だと考えられています。

プロテインが糖新生に使われる糖原性アミノ酸を多く含むのに対し、EAA・BCAAであれば、プロテインとは異なり糖原生アミノ酸が少ないので、筋肉の分解が進む糖新生も起こりにくいのです。

特にケトジェニックを始めたばかりで、身体が完全にケトーシスに移行していない場合、糖新生を抑える事は極めて重要なポイントといえます。
ケトジェニックについては以下の動画で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ケトジェニックでバルクアップを目指すときの注意点

ここまでケトジェニック中でも筋肉量を増やす事ができると紹介しましたが、誤ったやり方をしてしまうと、筋肉量が減少してしまうので注意が必要です。
ここでは、注意すべき2つのポイントを紹介します。

脂肪を十分に摂取する

ケトジェニックでは、脂肪の合成・分解から生まれるケトン体を利用します。糖質に加えて脂肪まで制限すると、ケトーシスに移行できず、筋肉の分解がどんどん進んでしまいます。

ケトジェニック中に摂るべき脂質の量は、総摂取エネルギーのうち60％以上。通常時と同じ感覚で食事をしていては、達成するのは難しいといえるでしょう。

そのため、肉・魚・卵・チーズ・調味油から意識的に脂質を多く摂取する必要があります。すぐに分解・吸収されやすいMCT オイルなどを使っても良いでしょう。

糖質はほぼゼロにする

糖質の摂取をほぼゼロにしないと、ケトーシスにはなりにくいので注意しましょう。ケトジェニックでは、身体をケトーシス状態にする事が第1の目標です。

中途半端に糖質を摂取してしまうと、身体がケトーシス状態にならず、ブドウ糖をメインのエネルギーとして使う状態のままになります。
身体がブドウ糖をエネルギー源としている状態で、食事からの糖質摂取を中途半端に制限してしまうと、糖質が不足してしまいます。

そうなると体内では、不足しているブドウ糖を何とか補おうと、筋肉をアミノ酸に分解してブドウ糖を作り出してしまう糖新生が発生します。その結果、筋肉量が減ってしまうのです。
ケトジェニック中は、主食を完全にカットし、糖質量は野菜や調味料から自然に摂れる範囲に収めるようにしましょう。

まとめ

ケトジェニックは、糖質を極端に制限するダイエット方法です。糖質を制限すると、筋合成を促進する働きもあるインスリンの分泌が抑えられるため、バルクアップはできないといわれる事があります。

しかし、ロイシンを活用し、インスリンに代わって筋肉の合成を促進する事で、バルクアップは可能になります。

また、ケトジェニックにおいて脂質は重要なエネルギー源です。脂質を正しく摂らないと、身体がエネルギー不足に陥ってトレーニング能率が下がるばかりか、筋肉の分解が進んでしまいます。
さらに中途半端に糖質を制限すると、身体は筋肉のなかからアミノ酸を取り出して、エネルギーとなるブドウ糖を作ってしまいます。ケジェニックをするのであれば、糖質の摂取は極限まで控えましょう。ケトジェニックの仕組みを理解し、正しくおこなう事が大切です。

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