プロテイン

プロテインの正しい選び方とは?目的に合わせてプロテインを使い分けよう【山本義徳監修】

トレーニングをしている人にとって、プロテインは筋肥大に欠かせないパートナーといっても過言ではありません。一方で、プロテインはさまざまな商品があるため、どれを選ぶべきか迷ってしまいがちです。

この記事では、日本で流通しているプロテイン3種類の特徴を解説します。目的に応じたプロテイン選びにも言及するので、プロテインの効果が実感できずに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

プロテインを徹底解説!メリット・種類・摂取タイミングからおすすめ商品まで【山本義徳監修】今、多くの人がトレーニング効率化や健康のために摂取しているプロテイン。真剣にトレーニングに取り組む人にとってプロテインは欠かせないものと...

プロテインは大きく3つに分けられる

プロテインにはさまざまな種類がありますが、日本で主に流通しているプロテインは“ホエイプロテイン”“カゼインプロテイン”“ソイプロテイン”の3種類です。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインの「ホエイ」とは、乳清の事です。乳清はヨーグルトの上澄み液の名称で、乳清に含まれるたんぱく質をホエイプロテインと呼びます。牛乳に含まれるたんぱく質の約20%は、ホエイです。

ホエイプロテインは、水に溶けやすく吸収が速いため、胃腸に負担がかかりにくいのが特徴です。筋肉の材料となるアミノ酸が豊富で、特に筋合成に重要な役割を果たすロイシンの含有量が多いため、筋肉づくりに高い効果が期待できます。

ホエイプロテインは、製法によりさらに3つに分類されます。

ホエイプロテインコンセントレート(WPC)

WPCはWhey Protein Concentrate(濃縮乳清たんぱく質)の略で、乳清をろ過処理後に濃縮したものです。

WPCには、乳清中のビタミンやミネラルなども多く含まれています。ただし、その分たんぱく質の含有率は低くなり、全体の70%程度にとどまります。乳糖もそのまま残っているので、乳糖不耐症の人が摂取すると、お腹が張ったり下痢気味になったりするおそれがあります。

ホエイプロテインアイソレート(WPI)

WPIは、Whey Protein Isolate(分離乳清たんぱく質)の略です。WPCから乳糖や乳脂肪分、ミネラルなどを取り除いて作られ、たんぱく質含有率は約85~90%と高めです。乳糖がほとんど含まれないので、乳糖不耐症の人でも利用しやすいのが特徴です。

ホエイプロテインハイドロリサイト(WPH)

WPHは、Whey Protein Hydrolysate(加水分解乳清たんぱく質)の略です。WPHは酵素などを使いWPCを加水分解して作ります。そのため、体内に吸収されやすいペプチド状態(アミノ酸が複数個連なった状態)になっています。たんぱく質含有量も約95%と、WPIよりも高めです。
ただし、WPHを摂取すると腸管内のアミノ酸濃度が急激に上昇し、浸透圧性の下痢を起こしやすくなります。

ソイプロテイン

ソイプロテインは、「ソイ(soy:大豆)」を原料とする植物性のプロテインです。タンパク質の分解を阻害するトリプシンインヒビターの働きにより、消化吸収がおだやかで、腹持ちが良いのが特徴です。
大豆には、女性ホルモン様作用が認められているイソフラボンが含まれています。摂取すれば、肌の調子を整えたり骨を丈夫にしたりする効果が期待できるでしょう。さらに、女性ホルモンのバランスを整えたり、代謝を促したりする作用も期待できます。女性にオススメしたいプロテインです。
ただし、イソフラボンを摂りすぎると逆にホルモンバランスが崩れることもあるため、注意が必要です。
必ず各商品に書かれている使用量を守りましょう。
ソイプロテインは水に溶けにくく粉っぽくなってしまうため、ほかのプロテインに比べて飲みにくいのが難点です。

一般的に、ソイプロテインはたんぱく質の含有量に対して値段が安い傾向にあります。プロテインを選ぶ際には価格も考慮して、続けられるかどうかを判断しましょう。
以下の動画ではプロテインの選び方や筋肉への効果をより詳しく解説しています。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じように牛乳を原料とするプロテインです。ホエイとは異なり水に溶けにくい乳たんぱく質で、牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占めます。
カゼインは酸で固まる性質があり、胃に運ばれると胃酸によってヨーグルト状の塊になります。消化吸収に時間がかかるので腹持ちは良いですが、筋肉づくりに欠かせないBCAA(分岐鎖アミノ酸:バリン・ロイシン・イソロイシン)の含有量はホエイプロテインより少なめです。

公式ライン

摂取タイミング・目的別のプロテインの選び方

プロテインは種類により特徴が異なり、目的による使い分けが大切です。ここでは、さまざまなシーン別にオススメのプロテインを紹介します。

運動の前後には「ホエイプロテイン」

トレーニングをして血中アミノ酸濃度が低下すると、身体は筋肉を分解してアミノ酸を補います。しかし、トレーニングの60~70分ほど前にあらかじめホエイプロテインを摂取し、血中アミノ酸濃度を高い状態にしておけば、筋肉の分解を防ぐ事が可能です。

また、運動後はトレーニングによる刺激で筋肉の合成が活発になっています。運動後のタイミングで消化吸収の速いホエイプロテインを摂取すれば、効率良く筋肥大効果を得られるでしょう。

トレーニングでバルクアップを目指す場合、ホエイプロテインを摂取するタイミングは、トレーニングの60~70分前とトレーニング後がオススメです。

就寝前や起床後には「ソイプロテイン」

就寝中は栄養補給ができず、起床時には水分や栄養が枯渇した状態になっています。就寝中も血中アミノ酸濃度を適度に保つためには、消化吸収が比較的おだやかなソイプロテインを就寝前に摂取しておくのがオススメです。
起床後に、腹持ちの良さを考慮してソイプロテインを摂取するのも良いでしょう。

なお、起床後に血中アミノ酸濃度を素早く上昇させたい場合は、プロテインよりも吸収が速いEAAの摂取を推奨しています。

美容やダイエット目的には「ソイプロテイン」

髪の毛や肌の健康を保ち、筋肉を落とさずに減量したい場合は、ソイプロテインを利用しましょう。

ソイプロテインは腹持ちが良く空腹を感じにくいため、過食行動をおさえるのにも役立ちます。
ソイプロテインにはアルギニンが多く含まれており、免疫力向上も期待できます。

上記でシーン別のプロテインの選び方を解説しましたが、たんぱく質含有率が高くお腹にも優しいプロテインを探しているなら『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』がオススメです。ノンフレーバータイプはたんぱく質の含有率が96.4%もあります。
そのほかのチョコレート風味・ストロベリー風味・ライチヨーグルト風味・バナナ風味も90%以上のたんぱく質の含有量があるため、にこだわりがある人でも安心です。

【プロテインの種類】ホエイ・ソイ・カゼインそれぞれの特徴とオススメの利用シーンを紹介プロテインを選ぶ際、フレーバーや価格をチェックすることはあっても、プロテインの種類や特徴についてはよくわからない人も多いかもしれません。...

プロテインの選び方のポイント

どの商品もたんぱく質を摂取する事が大きな目的ですので、基本的にはどれを選んでも構いません。とはいえ、効率的にバルクアップしたいなら、商品選びはきちんとこだわりたいところです。
この章では、プロテイン選びの際、何を比較すれば良いかポイントをご紹介します。

配合量・含有量

プロテインは100%すべてがたんぱく質というわけではありません。製品によっては、糖質やビタミン・ミネラルが含まれているものもあり、配合量や含有量が異なります。どのような目的でプロテインを摂取したいかで適切な配合量は変わってきますが、効率的にバルクアップを目指したいのであれば、なるべくたんぱく質が多く含まれているプロテインを選ぶのがオススメです。

当然ですが、糖質やビタミン・ミネラルなどが含まれていると、プロテインのたんぱく質含有率は低くなります。そうすると、必要な量を摂取するために飲むべきプロテインの量が増えます。たんぱく質以外の成分の摂取量も自ずと増えるため、意図せず多くのカロリーや糖質を摂ってしまう可能性もあるのです。また、必要量のたんぱく質を摂るために消費量も増え、コストもかかってしまいます。
一方、はじめから含有量の多いプロテインを選べば、少ない量でも効率的にたんぱく質摂取が可能です。

品質・純度

ホエイプロテインを選ぶ場合には、品質や純度にも着目したいところです。どれだけこだわって精製されているのか・どれだけ純度の高いたんぱく質にしているかによって、プロテインの品質が決まります。品質の高いプロテインはその分、値段も高くなりますが、たんぱく質の含有率が高く、摂取効率も高いです。
純度は、先述したWPC・WPI・WPHを指針にすると良いでしょう。

純度が低いと聞くと、『粗悪で効果も低い』とイメージしてしまいますが、そういうわけではありません。乳由来のたんぱく質のほかにも別の成分が含まれているという事です。純度が低いプロテインは使ってはいけないわけではありませんので、値段やほかの要素も考慮して『これが良い』と試してみてもまったく問題ありません。

飲みやすさ・味

プロテインは一回飲めば完結するものではなく、継続して飲み続ける事で効果を実感できるサプリメントです。そのため、飲みやすさや味も重要な製品選びのポイントとなります。

起床時・トレーニング前後・間食・就寝前など、一日のうちに何度も摂取に適したタイミングがあるので、好みの味でなかったり飽きてしまったりすると飲み続けるのが負担になってしまう事もあるでしょう。

販売されているプロテインの多くは、プレーンタイプ以外にも、さまざまなフレーバーがラインナップされているので、毎日無理なく、欠かさず飲めるものを見つけるのがオススメです。
一方、プレーンタイプのものは、何に溶かすかによってアレンジできます。飲み方にバリエーションを持たせると飽きずに飲み続けやすくなるため、色々と工夫してみましょう。

値段・コストパフォーマンス

傾向として、値段が高い製品の方がたんぱく質の含有量が多く、品質が高いものが多いです。では、値段の高い製品を選べば間違いがないかというと、そういうわけではありません。

何故なら、これまでもお伝えしてきたように、プロテインは継続して飲み続ける事で効果を実感できるサプリメントです。人によっては、一日のうちに数回摂取する事になりますので、値段が高すぎればその分コストがかさみ、継続しての購入が難しいケースもあるでしょう。品質が高く、配合量や味に満足していても、飲み続けられなければ自分に合ったプロテインとはいえません。

それなら、安ければ良いのかというと、そういうわけでもありません。値段が安ければ、純度もそれほど高くない可能性が高いです。そうすると、必要量のたんぱく質を摂取するのに多くのプロテインを飲まなくてはならず、余計にコストがかかってしまう事もあるでしょう。無理なく支払える値段で、より高品質なプロテインを選ぶのが重要です。

プロテインの正しい選び方とは?目的に合わせてプロテインを使い分けよう【山本義徳監修】トレーニングをしている人にとって、プロテインは筋肥大に欠かせないパートナーといっても過言ではありません。一方で、プロテインはさまざまな商...

体質

先述のようにプロテインは、ホエイプロテイン・ソイプロテイン・ガゼインプロテインの3種類に分類されます。ホエイプロテインはさらに、製法や加工の仕方によっていくつかの種類に分かれます。一般的なものとしては、WPC・WPIの2つです。

WPCは乳清をろ過した後に濃縮したもので、ビタミンやミネラルが多く含まれる一方、乳糖もそのまま残っています。たんぱく質含有率は70%程度で、値段も高くないのが特徴です。

WPIは、乳脂やミネラルを取り除きたんぱく質含有量を高めたものです。含有率は約85~90%。乳糖も取り除かれています。

体質によっては、プロテインを飲むと腹痛やお腹を下してしまう人もいます。これは、乳糖不耐症によるものですので、WPI製法のものを選ぶと良いでしょう。自分の体質に適しているプロテインを見つけるのが大切です。

山本義徳プロデュースのオススメプロテインを紹介!

プロテインの選び方のポイントをお伝えしてきましたが、いざ実際に商品を選ぶとなるとやはり迷ってしまう人も多いでしょう。その場合は、バルクアップやトレーニングに関する知識が豊富なプロが監修・プロデュースをおこなった製品を選ぶのがオススメです。
そこでこの章では山本義徳先生がプロデュースしたホエイプロテインを3点ご紹介します。

山本義徳先生は、一般社団法人パーソナルトレーナー協会の理事を務めるトレーナーで、過去にはボディービルやパワーリフティング大会で多数の優勝経験を持っています。筋肉や栄養に関する知識が豊富で、多くのアスリートのトレーニング指導もおこなっています。

山本義徳のプロフィール・経歴・大会での成績・現在の活動などを紹介ボディービル界のレジェンドで国内、海外の大会では優勝も多数あり、知らぬ者はいないと言われている山本義徳氏の実績や出版著書情報を本記事ではお伝え致します。...

VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト

VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクトは、ホエイから乳糖はもちろん、炭水化物や脂肪、乳脂、灰分などを取り除きたんぱく質の含有率を高めています。含有率はなんと90%以上。たんぱく質以外の材料を最小限にしているため、純度の高いプロテインとなっています。
プロテインを飲むとお腹を下してしまう乳糖不耐症の人だけでなく、効率的にたんぱく質補給したいにはこのVALX ホエイプロテイン WPI パーフェクトがオススメです。

プレーンタイプに加え、チョコレートやストロベリー、バナナといった定番のフレーバーのほか、ライチヨーグルト、抹茶と全部で6種類のラインナップがあります。どれもトレーニング後にもスッキリと飲みやすく、美味しく飲めるので毎日続けやすいのが魅力です。

VALX ホエイプロテイン

乳糖に耐性のある人で、コストを抑えたいならVALX ホエイプロテインがオススメです。VALX ホエイプロテインは多くのトレーニーに選ばれており、Amazonのランキングで1位を獲得した経験も。値段も手頃で、経済的な心配をせずどんどん飲めると人気です。プレーバーは、チョコレート、ベリー、バナナ、ヨーグルトのほか、カフェオレやレモネードといった風味もあります。種類が豊富なので、リピートしても味に飽きる事なく続けられるでしょう。
また、独自の配合によって泡立ちや粉っぽさを抑え、溶けやすく飲みやすいプロテインに仕上げました。毎日飲むプロテインだからこそ、『飲みやすさ』へのこだわりが詰まっています。

まとめ

国内で流通しているプロテインは、ホエイプロテイン・カゼインプロテイン・ソイプロテインと大きく分けて3種類ありますが、成分や消化吸収速度・腹持ちの良さなどが異なります。それぞれの特徴を理解して目的に合わせた使い分けをすれば、トレーニングやダイエットの効果をより高める事も可能です。
プロテインを選ぶ際には、価格や用量だけではなくプロテインの種類にも注意し、目的に合う続けやすい商品を選びましょう。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

【SNS】
X▶︎https://twitter.com/valx_official
Instagram▶︎https://www.instagram.com/valx_official/

....