命を司ってる「タンパク質」とは？山本義徳先生が徹底解説！

タンパク質は「第一のもの」という意味を持っており、人間にとって最も大事な栄養素である。本記事では、プロテインの語源、タンパク質の重要性や人体における働きについて山本義徳先生が詳しく解説しております。

タンパク質の中身とは？

動物性と植物性、植物性の方がいいと言われるが実際はどうなのだろうか？大事なのはアミノ酸の組成。植物性のタンパク質はアルギニンが多く動物性は少ない。タンパク質は、アルギニンの多いものを選ぶと良い。目的によって変わるが…たまご、大豆関係がおすすめ。

タンパク質の重要性

タンパク質は英語でプロテイン、プロテイオスが語源となっている。プロテイオスとは第一のもの、一番大切なものという意味。日本だと卵白というのはタンパク質と語源が同じ。日本語において、タンパク質はとても大事な栄養素であるという意味になる。

生命活動とは代謝のこと。代謝はある物質とある物質をくっつけて別の物質を作るというものだがその代謝を行うときには酵素が必要になる。

タンパク質と酵素

例えば、角砂糖を燃やそうとするとかなりの高温が必要となる。でも角砂糖に灰を擦り付けて火をつけると簡単に火がつく。なぜかというと、灰が触媒として働いたから。

この触媒を体内において考えると触媒＝酵素となる。つまり、酵素があることによって体内におけるいろんな化学反応が簡単に起こる様になっているが、酵素の１番大事な構成物質が全てタンパク質ということになる。

タンパク質にビタミンとかミネラルがくっつくと酵素が完全なものになるが、いわゆる主酵素、一番大切なものはタンパク質である。

一方、糖質は…

糖質はあまり体にとって必要ではない。なのでタンパク質の場合、必須アミノ酸があるが糖質の場合、必須糖質というものはない。

酵素の話をしたが、タンパク質が足りないと酵素がちゃんと作られない。酵素が作られないということは体内における化学反応がうまくいかないということ。また、酵素と言って思い浮かぶのは消化酵素だと思うが、食べてうまく消化できずに、胃もたれしてしまうのは消化酵素がうまくつくれないから。

他にも、体内におけるヘモグロビン。あるいは神経伝達物質とかホルモンとかそう言ったものもタンパク質から作られている。なので、タンパク質がないと体のほとんどの反応、全く機能しないということになる。

タンパク質のリサイクル

ただし、タンパク質はそれだけ大事なものなので外から摂らなくてもそこそこなんとかやっていけるようになっている。つまり、体内でリサイクルしている。

タンパク質を消化分解するとアミノ酸になるが、1回消化分解されたアミノ酸が体内のいろんなところに行き渡り使われた後に便から出ていかない分、1回リサイクルされる。本来ならタンパク質、1日に250g程必要になると言われているが200gくらいはリサイクルされる。

なので、残った50gを外から入れればいいのだが、リサイクルされる200gというのは新鮮なアミノ酸ではない。

例えば…

コラーゲンを作っているアミノ酸に、古いアミノ酸でコラーゲンが作られると弱いコラーゲンができてしまう。そうなると、シワや怪我に繋がる。

なので、うまくやっていくことはできても、目に見えないところで悪いことが起こっていく可能性がある。

なので、新鮮なアミノ酸を常に補給するように十分なタンパク質を取っていく必要がある。なかなか、普通の食事から十分なタンパク質を摂るのは難しいので、できればプロテインやEAA、アミノ酸等で外部から別にサプリメントとして補給するのがいい方法である。

記事監修者 情報

山本 義徳（やまもと よしのり）

静岡県出身の日本のボディビルダー、トレーニング指導者。
プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。
2019年4月から投稿を始めたYouTubeチャンネル『山本義徳【筋トレプログラム】』を開設。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学（上）(下)

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