トレーニング

僧帽筋のダンベル筋トレ|効率的なトレーニングを山本義徳が伝授

僧帽筋は首の後ろから肩、背中にかけて位置する大きな筋肉です。背中全体に厚みを出すためには、僧帽筋のトレーニングが欠かせません。

大きな筋肉ゆえに、バランス良く鍛えるには、さまざまなトレーニングを組合せるのが効果的です。

この記事では、僧帽筋を鍛えるメリットのほか、ダンベルを使った僧帽筋のトレーニング方法を解説します。ジムに行かずとも自宅で気軽にできるメニューばかりですので、ぜひ参考にしてください。

僧帽筋とは?

僧帽筋とは、おもに肩甲骨の動きをサポートする筋肉です。上部・中部・下部の3つに分けられ、各部位の役割は以下のとおりです。

部位
役割
上部 ・肩甲骨を上げる

・肩甲骨を内側に寄せる

中部 ・肩甲骨を内側に寄せる
下部 ・肩甲骨を下げる

・肩甲骨を内側に寄せる

重いものを持ち上げたり、机に向かって仕事・勉強したりと、私たちは日常生活のあらゆるシーンで僧帽筋を使っています。身体の不調としてあげられやすい肩こりは、僧帽筋が上手く働かないことで起こるもの。そのため僧帽筋は、トレーニーだけでなく、多くの人が鍛えるべき筋肉だといえます。

僧帽筋を鍛えるメリット

僧帽筋のトレーニングにはさまざまなメリットがあります。これらを事前に理解しておくことで、モチベーションを維持しながら筋トレを継続できるでしょう。

姿勢が改善される

1つ目は姿勢の改善です。僧帽筋は身体を支えるために欠かせない筋肉のため、鍛えることで正しい姿勢を維持しやすくなります。

長時間のデスクワークなどで首を下に向ける姿勢を続けていると、次第に背中が丸まり猫背になってしまいます。僧帽筋も硬くなり、肩こり・首周りの痛みを引き起こしかねません。

猫背は筋トレにも悪影響をおよぼします。トレーニングフォームが乱れ、狙った部位に効かせられないこともあるでしょう。

僧帽筋を鍛えて身体をしっかり支えることで、こうした事態を防げます。

後ろ姿のシルエットが格好良くなる

格好良い背中を目指すうえでも、僧帽筋のトレーニングは欠かせません。背中の筋肉は広がりと厚みで語られます。背中全体を覆う広背筋・大円筋を鍛えることが筋肉の広がりに、背中の中心部にある僧帽筋を鍛えることが筋肉の厚みにつながります。

さまざまな角度から見て格好良い背中のシルエットを作るため、僧帽筋も積極的に鍛えましょう。

肩こり対策になる

僧帽筋を鍛えることで筋肉に柔軟性が生まれ、肩こりも防げます。

デスクワークなどで同じ姿勢を続けると、猫背になるだけでなく、筋肉の血流も滞ってしまいます。これが肩こりの原因です。

僧帽筋上部は頭・首のつけ根から背中にかけて広がっているため、首回りもこりやすくなります。

僧帽筋を鍛えることで、血行が良くなり肩こりも感じにくくなるので、日常生活も楽になるでしょう。

僧帽筋を効率良く鍛えるダンベルメニュー


僧帽筋はダンベルを使って鍛えられます。バーベルでおこなうトレーニングをダンベルで実践するイメージです。ここでは、オススメのメニューを6つ紹介します。

効率良く筋肉を鍛えるため、どのメニューも正しいフォームでおこなうことを意識してください。

ダンベルシュラッグ

僧帽筋上部を鍛え、初心者にもオススメなのがダンベルシュラッグです。肩だけ上下に動かすイメージでおこなうと、上手く刺激が入ります。10回×3セットを目安にトレーニングしましょう。セット間のインターバルは1分です。

1, 肩幅程度に脚を開いて立つ
2. 親指が正面を向いている状態でダンベルを持つ
3. 軽く肘を曲げる
4. 肩だけ上下させる

肩甲骨をできるだけ下げるよう意識すると、肩周りの伸びを実感しやすくなります。

どのトレーニングにも当てはまることですが、ダンベルの重量には注意を払いましょう。軽すぎるものでは筋肉に十分な負荷がかかりません。重すぎるものも逆効果となりますので、目安の回数をおこなえる重さのダンベルを使ってトレーニングしてください。

アップライトロウイング

アップライトロウイングは、肩にある三角筋のほか、僧帽筋上部も鍛えられるトレーニング。逆三角形のシルエットを目指す人なら、ぜひ取入れたいメニューです。こちらも10回×3セット・1分のインターバルを目安におこないましょう。

1. 肩幅程度に脚を開いて立つ
2. 親指同士が向かい合うようにダンベルを持つ
3. 僧帽筋を引き上げ、肘を斜めに上げるイメージで、顎の前までダンベルを持ち上げる
4. そのまま2秒キープする
5. ゆっくり元の位置へ戻す

ダンベル同士をできるだけ近づけて動作をおこなうと、刺激が入りやすくなります。肩をメインに鍛える場合は、できるだけ僧帽筋を動かさないよう意識しましょう。

ダンベルショルダープレス

アップライトロウイングと同じく、三角筋のほか僧帽筋も鍛えられるメニューです。肩甲骨を内側に寄せて動作をおこなうのがポイント。10回×3セットが目安です。

1. ベンチ、もしくは椅子に座る
2. 親指が内側を向いている状態でダンベルを持つ
3. 耳の横まで両手のダンベルを持ち上げる
4. 肩甲骨を寄せながら2秒間キープする
5. ゆっくり元の位置へ戻す

ダンベルを上げたとき、肘を伸ばし切らないように注意しましょう。

ダンベルリバースフライ

ダンベルリバースフライは、僧帽筋中部のほか、広背筋中央部も鍛えられます。背中の仕上げトレーニングとしてもオススメです。10回×3セットを目安に、適宜インターバルを取りながらおこないましょう。

1. 肩幅程度に脚を開いて立つ
2. 親指同士が正面を向くようにダンベルを持つ
3. 前傾姿勢になる
4. 息を吐きながらダンベルを真横に上げる
5. ゆっくり元の位置に戻す

上手く負荷をかけるため、ダンベルを上げるときには肩甲骨を中央に寄せましょう。猫背にならないよう注意しながら、姿勢を崩さないよう心がけてください。

前傾姿勢がつらい場合は、インクラインベンチを使っても良いでしょう。腹ばいになっておこなうため、フォームが崩れにくくなります。この場合、上体がブレないよう両脚をしっかり地面につけてください。

ダンベルベントオーバーロウ

僧帽筋中部・下部を鍛えられるのが、ダンベルベントオーバーロウ。一見シンプルな動作ながら、筋肉に強い負荷をかけられるメニューです。10回×3セットを目安に、筋力に合わせて調整しながらおこないましょう。

1, 肩幅程度に脚を開いて立つ
2. 親指同士が正面を向くようにダンベルを持つ
3. 前傾姿勢になる
4. 背中を寄せるように肘を真後ろに引く
5. 元の位置に戻す

ダンベルを、みぞおち目がけて引くイメージで動作することで、筋肉にしっかり負荷をかけられます。

ダンベルデッドリフト

ダンベルデッドリフトは、僧帽筋下部や広背筋を鍛えるトレーニングです。正しいフォームでおこなわないと腰痛を引き起こしてしまうため、はじめはゆっくり、姿勢を確認しながら実施しましょう。1分程度のインターバルを挟みながら、10~15回×3セットを目安に鍛えてください。

1. 肩幅程度に脚を開いて立つ
2. 親指同士が正面を向くようにダンベルを持つ
3. 軽く膝を曲げて前傾姿勢になる
4. ダンベルを脚に沿わせながら上体を起こす
5. 元の位置に戻す

ダンベルを引き上げる際、背中が丸まらないように意識してください。動作中は常に胸を張った状態をキープすることが大切です。また、肘が曲がっていないかどうかも都度チェックしましょう。手からダンベルがぶら下がっているイメージでおこなうと、僧帽筋に負荷が入りやすくなります。

僧帽筋を効率良く鍛えるならたんぱく質を補給しよう!

僧帽筋を効率良く鍛えるには、たんぱく質の摂取も欠かせません。筋トレ効果を上げるため、トレーニング前後にプロテインを補給しましょう。ここでは、オススメ商品を紹介します。

プロテインについては、以下でも詳しく解説しています。

プロテインを徹底解説!メリット・種類・摂取タイミングからおすすめ商品まで【山本義徳監修】今、多くの人がトレーニング効率化や健康のために摂取しているプロテイン。真剣にトレーニングに取り組む人にとってプロテインは欠かせないものと...

VALX ホエイプロテイン

『VALX ホエイプロテイン』はその味を追求したプロテインです。98.6%のユーザーが「おいしい」と回答しており、素材にもこだわっているのが特徴。チョコレート風味・バナナ風味など9種類からお好みのフレーバーを選べます。

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まとめ

僧帽筋は上部・中部・下部の3つで構成されている筋肉です。肩甲骨を上げたり内側に寄せたりする動きをサポートします。

僧帽筋のトレーニングは、姿勢改善のほか、肩こりの対策にも役立ちます。毎日健康に過ごすためにも、積極的に鍛えましょう。

ダンベルを用いれば、自宅にいながら手軽に筋トレできます。シュラッグ・ベントオーバーロウなど複数種目を取入れ、上部・中部・下部をまんべんなくトレーニングしてください。

正しいフォームを意識しながら肩甲骨を動かすイメージを持つと、上手く刺激を入れられます。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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