トレーニング

腹筋下部の鍛え方を山本義徳監修のもとで解説!

腹筋は、引き締まったボディラインを目指すトレーニーによって積極的に鍛えられるパーツです。

しかし、トレーニングを続けていても、腹筋下部だけ思うような成果が得られないことがあります。「トレーニング方法が間違っているのではないか?」と不安になる人もいるでしょう。

この記事では、腹筋の部位・お腹まわりの筋肉を鍛えるメリットを確認し、腹筋下部に効果的なトレーニングメニューを解説します。記事の後半では、腹筋下部のトレーニング時にオススメのサプリメントも紹介します。

腹筋は大きく3つの部位に分けられる

腹筋とは、大きく3つに分かれた筋肉の総称で、鍛えたい筋肉によってトレーニング方法が異なります。腹筋を構成する筋肉について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

腹直筋

腹直筋とは、肋骨の下から恥骨にかけて走っている筋肉です。

お腹の前面にあり、おもに背中を前方に丸める体幹屈曲動作時・正しい姿勢をキープする際に使われます。重いものを押すときに身体を安定させる筋肉といえばイメージしやすいでしょう。

腹直筋の特徴は、腱画(けんかく)と白線(はくせん)という腱性線維によって筋肉が6つ、人によっては8つに分かれていることです。

腹直筋を鍛えると皮下脂肪が減り、6つもしくは8つに割れた筋肉が見えてきます。これが、俗にいうシックスパックです。

腱性線維の走り方は生まれつきのもののため、鍛え方によってシックスパックが6つから8つに増えることはありません。

腹斜筋

腹斜筋は脇腹部分にある筋肉で、以下の2つで構成されています。

  • 外腹斜筋:表層の筋肉・肋骨から骨盤にかけて斜めに走っている
  • 内腹斜筋:外腹斜筋の深部についている筋肉・外腹斜筋と逆方向に筋繊維が走っている

腹斜筋は「体幹の固定」と「ひねる動作」に関わる筋肉で、ほとんどのスポーツで使われます。ゴルフのスウィングや野球のバッティングなどで使われる筋肉といえばイメージしやすいでしょう。

外腹斜筋と内腹斜筋は、互いに協力することで力を発揮します。例えば、身体を左側にひねるときには右側の外腹斜筋と左側の内腹斜筋が働き、右側にひねるときには左側の外腹斜筋と右側の内腹斜筋が働きます。

腹斜筋を鍛えれば、いわゆる「くびれ」のある引き締まったお腹にすることが可能です。

腹横筋

腹横筋とは、内腹斜筋のさらに内側となる、側腹の最も深いところにある筋肉です。背中側の筋膜から腹直筋の白線・骨盤・肋骨までのお腹全体を覆っており、「天然のコルセット」と呼ばれることもあります。

腹横筋には、力を入れて腹圧を高めたり、内臓を安定させたりする役割があります。ズボンをはくときや腹式呼吸でお腹を凹ませるときに、腹横筋の働きを実感しやすいでしょう。

内臓をしっかり覆っているのも腹横筋の特徴です。腹横筋のつき方は、臓器の位置や便通にも影響しています。

腹横筋がスポーツで発揮できる力は強くないものの、競技でのパフォーマンス向上やウエストを引き締める目的でよく鍛えられます。

腹筋を鍛えるメリット・効果

普段あまり運動をしない人にとって、「腹筋トレーニングは大変そう」というイメージから、なかなか挑戦できないかもしれません。

しかし、腹筋トレーニングには健康的な暮らしに役立つ多くのメリットがあります。ここでは、腹筋トレーニングのメリットについて具体的に見ていきましょう。

姿勢が整う

トレーニングで腹筋が鍛えられ、筋肉がお腹まわりを覆うことで、姿勢が良くなるというメリットがあります。

姿勢が悪い状態が続くと、関節や筋肉への負担が増えて、痛みや病気などにもつながりかねません。

腹筋を鍛えて良い姿勢をキープできると、関節や筋肉に余計な負担がかかりにくくなり、若々しく元気な印象を周囲に与えられるでしょう。

基礎代謝が上がる

筋肉量が増えると、基礎代謝量がアップします。

基礎代謝とは、何もせずじっとしているときに、内臓を動かしたり体温を維持したりといった、生命維持活動をするうえで消費するエネルギーのことです。

基礎代謝量は筋肉量に比例して増減するため、筋肉量が増えることで消費エネルギーも上がり、痩せやすく太りにくい身体になっていきます。

腹直筋・腹斜筋・腹横筋をあわせると、腹筋は大きな筋肉群となります。ダイエット目的で基礎代謝を上げたいときには、最も筋肉が大きい大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)などとともに、腹筋も鍛えると良いでしょう。

引き締まったボディラインになる

腹筋を鍛えて内臓があるべき位置に戻ることにより、内臓の働きが正常になって消化が促進されます。

皮下脂肪が減ればぽっこりお腹が解消され、いわゆる「くびれ」のある引き締まったボディラインが手に入るでしょう。

便通が良くなる

お腹まわりの筋力が下がると、トイレでいきむ力が弱くなり、便を押し出せなくなります。その結果、腸内に便が溜まりすぎて弛緩性便秘という症状が生じます。

便秘は筋力の低下以外にもさまざまな原因で生じますが、お腹まわりの筋肉を鍛えることで腸の蠕動運動も活発になり、便意も促進されやすくなるでしょう。

腹筋の下部は鍛えにくい?

腹筋の下部は、上部と比べて鍛えにくい筋肉です。その理由を見ていくうえで、まずは筋肉の「起始部」と「停止部」について知っておきましょう。

起始部とは、トレーニングなどをするときに固定されている、もしくは、動くことが少ない始点のことで、停止部は大きく動く端のことを指します。起始部は動きが少ないため、運動による刺激が停止部ほどには伝わりません。

多くの筋肉は、身体の中心(心臓)に近い側が起始部で、手足の指などの末端側が停止部です。一方、腹直筋は例外で、恥骨に近い下部が起始部、肋骨に近い上部が停止部です。

こうした構造のため、腹筋の下部は動きが少なく鍛えにくいのです。腹筋下部を鍛えたいときは効率的にトレーニングをおこなえるよう、以下から紹介するトレーニングメニューを参考に腹筋を鍛えましょう。

腹筋下部を鍛える最強トレーニングメニュー

腹筋上部と比べて鍛えにくい下部の筋肉も、負荷の高いトレーニングメニューを取入れることで、効率良く鍛えることが可能です。ここでは、各トレーニングの特徴と実施するうえでのポイントを見ていきましょう。

レッグレイズ

レッグレイズは、腹筋の下部と腸腰筋を同時に鍛えられるトレーニングです。10回×3~5セットおこないます。

1. 仰向けになって両脚を伸ばす
2. 両手を頭の後ろにまわす(腰の脇に置いてもOK)
3. 両脚をゆっくり持ち上げる
4. 腰が浮かないことを意識しながら、ゆっくり下げていく

ニートゥチェスト

腹筋下部と腸腰筋にアプローチ可能なトレーニングです。骨盤の位置を正しくすることで、姿勢の改善効果も期待できます。10回×2~3セット実施しましょう。

1. 体育座りをする
2. 状態を20度ほど後ろに倒す
3. 両手を肩より後方の位置、お尻の近くに置いて身体を支える
4. 両脚を浮かせた状態で、脚同士をつける
5. 膝を胸の方向に引き込む
6. 4のポジションにゆっくり戻していく

ロールダウン

負荷が比較的少ない、初心者向けのトレーニングです。20回×3セットをおこないます。太ももの裏をつかむ手は、なるべく膝に近い位置に触れることを意識しましょう。

1. 仰向けの状態で寝転がる
2. 膝を90度の角度で立たせる
3. 上体を軽く起こし、手は太もも裏をつかむ
4. 膝と胸がつくまで上体を起こす

リバースクランチ

腹筋下部だけでなく、腹斜筋・腹横筋まで鍛えられる、初心者向けのトレーニングです。10回×3セットをおこないましょう。

1. ベンチか床の上で仰向けになる
2. 脚を少し上げて、膝が90度になるように意識する
3. 膝を90度に保ったまま、胸の上まで膝を持っていく
4. 息を吐きながらお尻を持ち上げる
5. 脚をゆっくり下げる

ツイストクランチ

腹筋下部から腹斜筋まで鍛えられるトレーニングです。くびれを目指す人にもオススメです。左右30回×3セットおこないましょう。

1. 仰向けに寝転がる
2. 両手を頭の後ろで組む
3. 片方の膝を90度に曲げ、もう一方の脚をまっすぐ伸ばす
4. 息を吐きながら身体をひねるイメージで、曲げた脚と反対側の肘をくっつける
5. 反対側の手脚で膝と肘をくっつける動きをする

バイシクルクランチ

腹筋下部のほかに、大腿四頭筋・腸腰筋なども鍛えられる上級者向けのトレーニングです。

負荷が高く有酸素運動の働きもあるため、脂肪燃焼も期待できます。左右20回×3セットおこないましょう。

1. 仰向けに寝転がる
2. 両手を頭の後ろに組み、上体を浮かせる
3. 片方の膝を90度に曲げたあと、反対側の脚を床から浮かせて伸ばす
4. 90度に曲げた膝と反対側の肘をくっつけるように動かす
5. 逆の手脚で同じ動きをする

腹筋下部を効率良く鍛えるためには栄養補給も欠かせない!

トレーニングで腹筋下部を鍛えるには、運動前の栄養補給が欠かせません。

トレーニングを開始すると、筋肉は血中のアミノ酸をエネルギー源として使い始めます。しかし、血中のアミノ酸が不足していると、身体は新たなエネルギー源を取り出そうと筋肉を分解するため、トレーニング効率が低下します。

筋肉は筋繊維が損傷・修復する過程で成長しますが、アミノ酸が不足していると修復がおこなわれず、筋肉の成長も期待できません。そのため、運動開始前から十分な栄養が蓄えられていることが、効率良いトレーニングのために不可欠です。

効率的に腹筋下部を鍛えるなら、サプリメントも活用して栄養補給すると良いでしょう。

VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト

『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、山本義徳先生が完全監修したプロテインサプリメントです。最高品質のプロテイン原料を100%使っており、全フレーバーに90%以上のたんぱく質が含まれています。

たんぱく質は、腹筋下部を鍛えるうえでも欠かせない栄養素です。フレーバーも豊富にあるため、飽きずに飲み続けられるでしょう。

プロテインの効果的な飲み方は以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

プロテインは運動前に飲むのがオススメ!トレーニング効果を高める摂取タイミングを解説【山本義徳監修】筋肉量アップを目指すトレーニーにとって、プロテインは積極的に摂取したいサプリメントですが、飲むタイミングがわからないという人もいるでしょ...

まとめ

腹筋は、大きく、腹直筋・腹斜筋・腹横筋の3つから構成される筋肉です。腹筋下部は、上部と比べて動くことが少ないため、トレーニングをしても鍛えにくいという特徴があります。

腹筋下部を鍛えるなら、以下のように高負荷のトレーニングを実施するのがオススメです。

  • レッグレイズ
  • ニートゥチェスト
  • ロールダウン
  • リバースクランチ
  • ツイストクランチ
  • バイシクルクランチ

効率良く腹筋下部を鍛えるには、トレーニング前の栄養補給も欠かせません。

筋トレに効果的なたんぱく質を摂取したい人は、山本義徳先生が完全監修する『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』を飲んでみましょう。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

【SNS】
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