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初心者でもできる!上半身の筋トレ|部位ごとの最強メニューを一挙公開by山本義徳

たくましい上半身に仕上げるためには、腹筋や背筋はもちろん肩や腕の筋肉もしっかり鍛える必要があります。とはいえ、部位別に効果のあるメニューを考えるのは簡単ではありません。

この記事では、初心者でも取り組みやすい、上半身を鍛える効率的なメニューを部位別に紹介します。トレーニングをおこなう際に注意したい順番も解説しますので、参考にしてください。

上半身の筋トレで得られる3つのメリット

上半身がしっかり鍛えられている人は、なぜか自信が満ち溢れていて、若々しく魅力的に見えるものです。その理由は、上半身の筋トレで得られるメリットにあります。まずは、上半身の筋トレがもたらすメリットを解説します。

大きな筋肉が鍛えられて基礎代謝がアップする

基礎代謝は、筋肉を鍛えることでアップします。とくに上半身のような大きな筋肉が鍛えられると、効果的に基礎代謝を上げることが可能です。

基礎代謝がアップすれば、1日の消費エネルギーを高め、太りにくく痩せやすい身体を手に入れることができます。そのほか、血行が促進されるため、肌にハリが出て健康的な顔色になります。

上半身を鍛えている人が若々しく見えるのは、基礎代謝が上がったことによる血行促進が原因と考えられます。

バランスの良い体型になりパフォーマンスが向上する

上半身を鍛えると、身体のバランスが良くなります。上半身を使うテニス・野球などの球技はもちろん、水泳など身体全体を使うスポーツにも上半身の安定は欠かせません。

下半身を中心に使うサッカー・陸上などのスポーツでも、上半身をしっかりトレーニングして、体幹を鍛えることは大切です。鍛えられたバランスの良い身体は、あらゆるスポーツのパフォーマンスの向上につながります。

目立ちやすい上半身が鍛えられ自信につながる

上半身は、下半身よりも目に入りやすいため、パッと見たときの印象アップにつながります。とくに腹筋が割れているかどうかや、腕周りが太いかどうかは「たくましさ」の基準となることが多くあります。

目で見てわかる結果がほしい人、たくましい上半身で自信を持ちたい人は、上半身の筋トレを本格的におこなうことをオススメします。

初心者であるほど、筋トレの効果を感じやすい傾向があります。今は自信がない人も、まずは簡単なトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?初心者がトレーニングを始めるときのポイントは、以下の記事で紹介していますので参考にしてください。

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上半身を鍛え上げる!部位別の筋トレ最強メニュー

実際に上半身を鍛えようと思ったとき、迷うのはそのメニューです。上半身といっても、上半身の筋肉にはさまざまな種類があります。ここからは、胸筋・肩・腕・背中のそれぞれの部位に最適な筋トレメニューを解説します。

胸筋

「胸板を厚くしたい」「パッと見てたくましいと思われたい」という人は、胸筋のトレーニングがオススメです。大胸筋は、上部・中部・下部の3ブロックに分かれています。それぞれをバランス良く鍛えることが、たくましい上半身を作るポイントです。

大胸筋上部を鍛える「ダンベルプルオーバー」

1. ベンチに仰向けになり、ひとつのダンベルを両手で持つ
2. 腕を振り上げるようにダンベルを頭の先へ移動する
3. ダンベルを上げたり下ろしたりする

ダンベルを持つ際は、しっかり脇を閉じて、肘が前を向くよう意識しましょう。ダンベルを上げるときはゆっくり息を吐き、下ろすときは強く息を吸うと効果的です。

大胸筋中部を鍛える「ダンベルフライ」

1. ベンチに仰向けになり、両手に1つずつダンベルを持つ
2. 胸を開くとともにダンベルを下ろす
3. 胸を閉じるとともにダンベルを引き上げる

ダンベルの重さにより肘を痛める恐れがあります。やや曲げた状態でおこなうと安心です。脇が広がらないように意識すると、しっかり負荷がかかります。

大胸筋下部を鍛える「ダンベルベンチプレス」

1. ベンチに仰向けになり、両手に1つずつダンベルを持つ
2. 息を吐きながらダンベルを上に上げる
3. 息を吸いながら胸の横にダンベルを下ろす

1つのダンベルを両手で持つ方法でもしっかり鍛えられます。呼吸を意識して、反動にまかせて無理に動かさないよう注意しましょう。

「肩幅を広く見せたい」「逆三角形の上半身に仕上げたい」と考える人は、肩を鍛える筋トレがオススメです。肩には、三角筋という大きな筋肉があります。前部・中部・後部をバランス良く鍛えましょう。

三角筋に効かせる「サイドレイズ」

1. ダンベルを両手に持ち、身体の横に構える
2. 腕を伸ばして肩の高さまで上げる
3. ゆっくりと元の位置に戻す

肘を伸ばしきると、ダンベルの重さから肩を痛める恐れがあります。無理のないよう、まずは軽めのダンベルで肘を伸ばしきらない姿勢で取り組んでください。

肩周りの僧帽筋を鍛える「アップライトロウ」

1. ダンベルを肩幅の広さで握る
2. 肘を持ち上げるようにダンベルを顎(あご)の高さまで上げる
3. ゆっくり元の位置に戻す

ダンベルの重さを緩和させようと、背中が丸くなることがあります。背中・首をしっかり伸ばせるよう意識しましょう。肘を上げる際に重すぎたり、勢い良く上げすぎたりすると肩を痛めるため大変危険です。痛みを感じたらすぐにトレーニングを中断してください。

「強そうな力こぶが欲しい」「腕周りを太く見せたい」という人は、腕の筋肉を鍛える必要があります。腕の筋肉は、おもに表側の力こぶ部分となる上腕二頭筋と、裏側の上腕三頭筋があります。

腕を太くするためには、それぞれバランス良く鍛えましょう。しかし、上腕二頭筋と上腕三頭筋は協働しないため、それぞれ以下の別メニューが必要です。

上腕二頭筋を鍛える「ダンベルカール」

1. 手のひらを正面に向けた状態でダンベルを持つ
2. 肘を軸にダンベルを持ち上げる
3. ゆっくり元の位置に戻す

ダンベルを持って肘を曲げ伸ばしする、基本的な筋トレです。初心者でも簡単に取り組めますが、肩・肘が動かないよう固定しておこなうのがポイントです。重すぎると肘・肩に負担がかかります。まずは無理なく持ち上げられる高さからチャレンジしましょう。

上腕三頭筋を鍛える「トライセプスキックバック」

1. 左手と左膝をベンチに置き、右手でダンベルを持つ
2. 上半身を30度程度起こす
3. ダンベルを持つ手の二の腕は床と平行にする
4. 肘を下ろさないようにして、肘から先を動かしてダンベルを上げ下げする
5. ダンベルを持つ手を変えて繰り返す

ダンベルは円を描くように動かします。肘を固定して肘から先を動かすイメージです。肘を痛める可能性があるため、勢いだけで動かさないよう注意してください。

背中

広い背中・逆三角形の上半身を目指す人は、背中を意識した筋トレがオススメです。広背筋・僧帽筋を鍛えられるトレーニングをおこないましょう。

バーベルで背筋を鍛える「デッドリフト」

1. バーベルを始める姿勢になる
2. バーを膝まで上げたら股関節で上半身を持ち上げる
3. ゆっくり下ろす

バーベルは身体に沿わせるように持ち上げます。腰が丸くならないよう、しっかり腹筋に力を入れておこなってください。

背中のあらゆる筋肉に効く「ベントオーバーローイング」

1. ラックにバーベルを置いて順手でつかむ
2. 前傾姿勢をキープしながらバーベルを胸に引き寄せる
3. ゆっくり元の位置に戻す

上半身は前傾姿勢を意識して、そのままの角度を保ちます。ケガにつながる恐れもあるため、反動で動かさないようゆっくりおこないましょう。

上半身の筋トレは順番が大事

上半身の筋トレは効率良く鍛えられるよう、順番を意識することがポイントです。まずは上半身のなかでも、自分が弱点とする部位から鍛えましょう。弱点となる筋肉から重点的に鍛えることで、筋肉が大きくなりやすい傾向があります。

最初に鍛えた筋肉が思いどおりに大きくなれば、次へのモチベーションにつながります。そのため、まずは上半身のどこが弱点かチェックする必要があります。大胸筋・肩・背中の弱点の見つけ方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

筋トレで上半身の弱い部位を効果的に鍛えて大きくする!弱点部位のトレーニング方法https://www.youtube.com/watch?v=J5gGye_VuWw&t=151s 筋肉の弱い部位を把握...

まとめ

上半身は座っていても目立つため、身体やその人の印象を決める重要なポイントです。そのため、しっかり鍛えて大きく見せたいと考える人が多くいます。

上半身を鍛えると基礎代謝が良くなって自信がついたり、スポーツのパフォーマンスが上がったりする効果が期待できます。

上半身を大きく鍛えるためには、胸筋・肩・腕・背中のそれぞれの部位に合わせたトレーニングをおこないましょう。まずは弱点となる部位から始め、モチベーションを高めることをオススメします。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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